【ネタバレです】山本陽子版「松本清張の黒革の手帖」を見ました

こんにちは。
先日のCSの特集で、田村正和さんの出演作がまとめて放映されました。
その中で、「黒革の手帖」の放映をリアルタイムで見ました。
今日は、その話です。
以下はネタバレが多くありますで、これからご覧になる方は読まないでくださいませ。

 

 

「黒革の手帖」は1978年〜1980年に松本清張さんが週刊新潮で連載した小説です。
1980年に単行本として出版。
その後何度もドラマ化されている中の一番初めのドラマがこの山本陽子さん主演の1982年版「松本清張の黒革の手帖」です。

主人公「原口元子」は、昭和銀行津田沼支店(違ってたらスミマセン)に長年勤務していましたが、突然銀行の架空名義をすべてメモした手帳をネタに上司を脅して数千万を横領します。
それを元手に、銀座のクラブ「カルネ」のママとなりました。

津田沼支店の架空名義メモに名前があった人物2人もカルネに足繁く通い、ママである元子を口説こうとします。
またカルネには、田村正和さんが演じる議員の2代目もやってきて、ゆくゆく元子は心を許すことになります。
男を手玉にとり、銀座一大きな店を手に入れたいという野望で様々な画策をする元子。
そして…。

なお、「カルネ」はフランス語で「手帳」の意味です。

 

このドラマ、結末が怖いです。
私は原作を読んでいませんが、ネットを見たところではかなり原作に近い結末だったようです。
おそらく、今の時代のテレビではこの結末は作れないだろうと私は思います。
見終えて2日経っても、まだいろいろ考えてしまう、そんな強烈なドラマでした。

その中でも、私の心に残ったのは以下の点でした。

■三國連太郎さんの怪演

三國さんがこのドラマで見せる笑顔が、情けなかったり、可愛かったり、そして怖いのです。
クレジットには「特別出演」とありましたが、
「特別出演ってなんなんだ?たまに出てくるってことじゃないのか?」
と不思議でした。
調べてみたら、
「重要な役だけど主役じゃないから、本来の主役級の人に脇役を特別に演じてもらってるんですよ」
というのが特別出演でした。
納得です。
ずっと生きていてくださって、永遠にあらゆる役を演じ続けていただきたかったと感じました。

■初めのちょっとした違和感も伏線

録画が録れていないので、以下は実際と違うところもあるかもしれません、お許しを。
元子は、昭和銀行津田沼支店で、井上孝雄さん演じる「村井次長」の部下です。
病院に行きますと言って銀行を抜けるときに
「生理なんです」
といいます。
村井はその申告にちょっと戸惑いつつも外出を許します。
結局元子はそのまま銀行には戻らず、村井は元子の同僚に
「どこの産婦人科に行ったか知らないか」
みたいなことを聞きます。
もちろん同僚のOLは知らず、
「やーだwww」
みたいな感じで村井の席を離れます。
その後、村井に元子から電話が入り、喫茶店かどこかで取引をすることになります。

この流れでの村井と元子のやりとりが、結末への伏線になっていたのではと気づきました。
次長の村井は、このときの知りたかった些細なことを長い時間をかけて自ら回収して終わらせたように思います。
産婦人科に行くと言って実際には行かずに横領した金をどこかの銀行に預けていた元子を、本当に送ってあげるのです。
ああ、ネタバレごめんなさい。

なお、ドラマ序盤で元子が金を持ち出してどこかの街を闊歩するシーンでは、何人もの人が元子を振り返ります。
別に目立つ格好をしているわけでなし、振り返る人々はストーリーを追うこちらには邪魔になり、演出とは考えにくいのです。
公道で、ゲリラ的にエキストラなしで撮影していたのだろうかと思いました。

■山本陽子さんがハマリ役

銀座のママとしての美しさ、気品が素晴らしい。
しかし、それも過ぎた自らの野望により光を失っていきます。
元々山本さんを好きだったので、この作品を見ることができてよかったと思いました。
他の代表作はなんなんだろう〜(見たい!)

 

 

ところで、この「黒革の手帖」は、何度もドラマ化されています。
私が知っていたのは、武井咲さんが主演をしたということくらいてした。

主演女優さんは以下のとおりです。
(敬称略)
1982年 山本陽子 月曜22時台 全6回
1984年 大谷直子 月〜金13時から30分 全37回
1996年 浅野ゆう子 土曜21時 141分 全1回
2004年 米倉涼子 木曜21時台 全7回
2005年 米倉涼子 土曜21時 141分 全1回
2017年 武井咲 木曜21時台 全8回
2021年 武井咲 木曜20時 108分 全1回

これを書いていて思ったのは、
「山本陽子さん版はスペシャルなんかできないわね」
ということでした。
やはり結末は、それぞれで大きく違うようです。

 

 

今回このドラマをリアルタイムで見る予定はなかったのですが、録画トラブルがきっかけで初めの方を見てしまい、結局最後までの全6話を完走しました。
昭和の薄暗さを堪能しました。
毎話はじめに入るナレーションでは、元子のことを
「ハイミス」
と呼びます。
死語だよー。懐かしい。

そして、山本陽子さん出演作を追いかけてみたい、そんな欲がメラメラと燃え上がったところで本日は終了です。
ありがとうございました〜♪