こんにちは。
今日はバレンタインデーなのですね。
人の分も自分の分も買わないまま本日に至りました。
昨日駅に出てたら買おうと思っていたブランドが今年は出てなかったこともあります。
さて、今日はバレンタインデーで思い出したことを書きます。
何より思い出すのは、義理チョコが苦痛だったことです。
当時の職場が小さなグループだったので、用意する数は6〜7個程度だったか。
これに女性3人当番制でモノを用意します。
自分の番が来ると憂鬱です。
予算は1人500円。
気にしないで買っちゃえばいいんだけど私は色んなことを考えてしまいます。
お返しの手間もお金も申し訳ないなあ、とか。
若い頃は義理チョコを配りまくってお返しに奥様が百貨店でご購入された高級ハンカチなどを大量ゲットして、浅はかにもいい気になっていたわけです。
しかし年を取るといろいろ考えます。
相手は20代から60代までで受け止め方もいろいろ。
たった500円のことをそんなに考えなくてもいいのだけれど、つい大きく考えてしまいます。
とにかく一ヶ月前から気が重いわけです。
また500円の予算が中途半端で、
「ほとんど包装紙代ですよね」
みたいなチョコレートしか買えないような、昔のイメージが抜けません。
そして義理チョコにぴったりないいチョコは早くに売れてしまいそうな気もします。
バレンタインデー直前のワゴンやショーケースに群がる人々の中に入るのも辛い。
後輩の当番の時は、800円くらいのチョコを買って自腹を切っていたのをネットで突き止めました。
「だめじゃーん、払うよ!」
と言ったものの、私もその気持ちはよくわかりました。
結局その職場では、メンバーの入れ替えを待って数年かけて義理チョコは辞めました。
今回で最後ね、と言って私の当番でおもしろチョコを個別の好みや趣味に合わせて選んで配ったら盛り上がり、その際義理チョコ反対派の女性が
「バレンタインデーいいかも」
と言ったのでビックリしました。
「いや、かんべんしてー」
と内心で思い、揺れることなくその年でかっちり打ち止めにしました。
ところで、その職場で私が一番悩んだ義理チョコ購入の際に、
「ガーナの板チョコを買えるだけ買う」
という手に出ました。
お店で激安のガーナチョコを箱ごと買い、中身をホワイトチョコ(茶色もあったかも?)も混ぜて値段をわからないようにします。
箱は、あのお店の陳列にそのまま使われる薄い箱です。
女性3人の中でレシートの監査まではなかったので、多少の持ち出しでやりました。
箱は職場のグループ名を入れて作ったシールを貼って閉めました。
「From ●● with love」
みたいな文言です。
ガーナは一枚60円だったことにすると8枚入れることができます。
箱がキモなので多めに買わねばなりません。
で、困ったのが一店ではチョコが揃わなかったことです。
車であちこち駆け回った記憶があります。
そしてその箱を100均の縦に長いファンシーな袋に入れて完了です。
もー、大変。
なんで私は、そのへんの500円のチョコを7つ買って済ませることができないのか。
ある種の病気かもしれません。
そして当日。
私は驚いたことがあります。
相手の顔を見て
「義理チョコでーす」
といって渡したときに、その方の手にブツが入った袋が渡り
「ずん」
と思いがけなかった重さがかかった瞬間に顔が笑ったのです。
「え?」
私には、まるで条件反射のように見えました。
そのことが、ずっと頭に残っていました。
そういえば、500円と偽って800円のチョコを買ってきた彼女の贈り物エピソードがあります。
一つは、いただきもののお菓子の箱を
「ガッサガッサ」
と振って耳をつけて音を聞いたこと。
あと一つは、その時だったか彼女が
「ウチのほうでは、贈り物は重いほうがいいんですよー」
と言っていたことです。
彼女が箱を降ったときは
「●子〜〜〜!」
と怒った顔をしてすぐみんなで笑ったものですが、
「重いほうがいい」
というのは真理かもしれないと、その後私の心にひっかかったきっかけになりました。
なお、ガーナ8枚作戦は、年配者には好評でした。
若者には、みすぼらしく見えたようです。
だよねー。
その後、いまから5年ほど前。
2月13日に、気の合う仲間での飲み会の予定がありました。
私は、
「人は重いものが好きなのかも?」
という疑問を検証するチャンスだと思い、またやりました。
当日、「おかしのまちおか」で、今度は入れ替えはせず10枚入りを人数分買いました。
そしてどこかの機械で
「防災食にでもしてくださいね」
みたいな文言のシールを作り、
ダイソーで前回と同じようなビニールの袋を探して買い、
一人でカラオケボックスの部屋をとって人数分の義理チョコバッグをかっちり作製して、宴会に向かいました。
結果、お酒の勢いとメンバーの特性もありましょうが
「なんじゃこりゃ」
と、異常に盛り上がりました。
一人ひとりの顔を見ながら渡しましたが特別に記憶には残っておらず、重さの仮説の検証にはなりませんでした。
そんなこんなで、今日もまたバレンタインデーです。
今年は実はこっそりと用意をして、渡した人がいます。
正確には、「渡したつもり」です。
昨年、突然逝ってしまった、すごく近いとは言えないけれど日々お世話になっている人でした。
しかしそのチョコレート、私がやりそこなったためどこかへ行ってしまいました。
あれえ?とは思ったものの、きっとその方が持っていってくれたのだと思っています。
今日は、チョコレート買って帰ろうかなあ。
ガーナが食べたくなった、今朝のブログでした。