トーハク「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」でVR「江戸城の天守」を見てきました

先日、東京国立博物館(以下トーハク)に行ってきました。
トーハクのお庭に入ったところで、10分後に東洋館の「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」でVR作品「江戸城の天守」の上映が始まるとの放送が聞こえてきました。

ポスターの右上には「再演リクエスト投票 第一位!」の記載があります。

このシアターでは、前に見た熊本城のVR作品が、臨場感があって素晴らしかったのです。
東京国立博物館 – 催し物 ミュージアムシアター 過去のミュージアムシアター VR作品「熊本城」

今回VR作品を見るつもりはなかったのですが、ちょうど待ち時間がいらないグッドタイミングだったので見ることにしました。

江戸城は、1657年の「明暦の大火」で天守が焼失しました。
その際、三代将軍徳川家光公の異母弟、保科正之の「不要な天守よりも都市整備を」との判断で、天守は再建はされなかったときいています。
このVR上映は、「まぼろしの江戸城」について知るいいチャンスだと、うれしくなりました。

名君 保科正之。「風雲児たちガイドブック 解体新書(おかべたかし著)」の一カットです。このみなもと太郎先生が描く保科正之が魅力的だったので、今私が一番好きな歴史上の人物です。そして「風雲児たち」、オススメです!

 

 

「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」の上映を見るには、トーハク本館のすぐ脇にある「東洋館」の地下へ降りて、チケットを購入する必要があります。500円でした。
私は特別展のセットチケットだったのでシアターのカウンターでチケットを購入しました。
平常展とシアターだけが見たい場合は、割引チケットもありますよ~(^▽^)/

しばらくベンチに座っていると、すく開場の時間になりました。

なお、以下の記載はネタバレになります。
ご覧になる予定がある方は、お気をつけくださいませ。

時間が来てシアターに入って席に着くと、上映が始まりました。
案内の女性がリモコンを持ちながら、温かみのある声で、流暢に案内を進めてくれます。

江戸城は、家康公・秀忠公・家光公の三世代がそれぞれ建てており、特に大きかったのが最後の三代将軍家光公のときで、近世城郭としては日本最大級です。

VR上映で私の印象に残ったのは、以下の3点です。
メモはとっておらず記憶を辿っての記載になりますので、誤っていたら申し訳ありません。

1.残っている図面を元にCGで鮮やかに柱を立てるのがすごい

東京都立図書館には、当時の1/100の天守の図面が残っているそうなのです。

そして調べてみたら、私たちも今、ネットで以下のリンクからその図面を見ることができます。(都立図書館ってすごい!)

江戸城御本丸御天守百分之一建地割|東京都立図書館

以下は、上記ページからの引用です。

国の重要文化財に指定されている江戸城造営関係資料(甲良家伝来)646点のうちの1枚。江戸城の天守閣は、家康が創建したものを、秀忠が元和元年(1622)に建て直し、さらに家光が寛永14年(1637)に再び建て直した。この三度目の天守閣は、明暦3年(1657)の大火で焼失し、その後再建されることはなかった。妻側正面からみた天守の構造を示す図と各階の平面図からなるこの図は、寛永度天守に関する確かな資料として重視される。甲良家は、代々江戸幕府作事方大棟梁の職を勤めた家柄である。左下に「大棟梁甲良豊前扣」とあるが、寛永度天守を手がけたのは甲良豊後宗広とみられるため、この図は造営後の控えであろう。

上映によると、焼失した江戸城は姫路城よりも大きかったそうです。

実は私は、「そんなことよりこの図面の100倍ってそんなに大きいの?」と疑問を持ってしまいました。
恥ずかしながら、私はサイズ感のセンスに欠けております。

上映では、CGで柱が上にびゅんびゅん伸びていきました。
柱のくだりは映っていませんが、以下の33秒のPR映像が、参考になります。

VR作品『江戸城の天守』紹介映像 – YouTube

2.家康公、秀忠公、家光公、お江の方の関係の図がわかりやすい

実はほとんど忘れてしまったのですが、家光公が祖父の家康公をとても尊敬されていたということは頭に残りました。
家光公は、自分が亡くなってからも家康公にお仕えしようと日光に葬るように遺言したとのこと。そのとおり、今も日光山輪王寺 大猷院(国宝)に眠っておられるそうです。

3.現在の遺構を紹介してくれて楽しみが広がった   

先に書きました柱のCG以外にも、国立民族博物館、東京国立博物館所蔵の図版を元に、CGでの外装工事を見せてくれました。
破風の色や、銅葺きの屋根の色について解説がありました。
トーハクから歩ける場所にある旧寛永寺の五重塔の屋根は、江戸城の屋根と同じ銅葺きだそうです。ぜひ見てみたいと思います。

また、現在の天守台は後から積んだ御影石ですが、当初は伊豆石でした。
この黒い伊豆石を詰んである皇居内の場所も案内いただいたのですが、どこだか忘れてしまいました~。
そして、ネットでも調べきれないでおります。
後日わかり次第更新したいと存じます。

ところで、SNSで「#トーハクで江戸城2018」のハッシュタグをつけて感想や写真を投稿すると、ステッカーがもらえます。行きにチケットを購入されたカウンターで、スマートフォンの画面をお見せください。
上映後に扉を出たところでベンチでちょこちょこっと投稿して、記念のステッカーをゲットされてはいかがでしょうか。

また、今回の「江戸城の天守」では、上映後にスクリーンの前で写真を撮らせてくれます。

お一人の場合は、ナビゲーターの方にシャッターを押してもらうようお願いできます。
その際、2ヶ所に足の絵があり、そこが写真のベストスポットのようです。

ここでの写真撮影では、スクリーンの前に投射を遮って立つので、顔に色が映りこんでしまいます。映像の黒い部分が顔に当たると残念な写真になります。
写真撮影される方々を見ながら、足型のある位置はそれも含めてのベストスポットなのだろうなあと思いました。

また、トーハク本館の前にに実物大のAR天守が出現するアプリも、無料でダウンロードできます。
ARとは、「拡張現実」の略です。

これ、やりたかったのですが、今回は上映時間に気を取られてできませんでした。
次回、期間内に来ることができたら、インストールしてAR天守を見たいと思います。

さて、いまさらですが、「VR江戸城の天守」の「VR」はバーチャルリアリティ(仮想現実)の略です。
シアターは2018年1月にリニューアルオープンをしたそうです。

東京国立博物館と凸版印刷、高輝度・広色域で新作VR公開 | 凸版印刷

上記の記事によると、超高精細4Kスクリーンの導入により、輝度が5倍になったほか、自然界の色の再現率も上がったようです。

今回の「VR江戸城の天守」はリクエスト第一位のリバイバル上映なので新システムの恩恵がどこまであったかはわかりません。
私は、リニューアル一発目のコンテンツ「風神雷神…」や、今後作成される新しいコンテンツも見てみたいと思っています。

このシアターの上映作品は、約3ヶ月で変わるようです。
上映内容がかわるたびに私もトーハクにきて、本物の美術品や美麗映像を生で見ることで、「博物」について自分のアップデートをしていこうかと思います~(^▽^)/。