トーハクで「国宝 虚空蔵菩薩像」を見てきました

以前に「この秋行きたいところ(その1)」として、東京国立博物館(以下トーハクと略します)に行きたいと書きました。

【トーハク編】秋の名所でいってみたい場所(その1) | Andastar

2018年10月2日~10/28に本館2階国宝室で期間限定で展示されている「虚空蔵菩薩像」を見たいという欲求をかなえるべく、先日行ってきましたのでご報告です~(^▽^)/

途中、御徒町でお昼ご飯も食べて元気凛々です。

御徒町「ヴェジハーブサーガ」に行ってきました! VEGE HERB SAGA | Andastar

御徒町駅近くのインド料理店からトーハクまでは、のんびり歩いて徒歩25分でした。

 

さて、チケットを購入して中へ。今回は特別展2つも見たかったので、セット券2000円(税込)を購入しました。これで平常展(総合文化展)も見ることができます。

両端に「本件で総合文化展(平常展)もご覧になれます。」の記載があります。

平常展→特別展の順で回ることにしました。
ちょっと寄り道をしたあと、本館2階の縄文土器からスタートです。
トーハク公式のナビゲーションアプリのインストールは今回はパスして、速足で進むことにしました。

しばらく進むと、突き当りが国宝室です。
この一室に、国宝「虚空蔵菩薩像」が飾られていました。

展示の前には、常に数人がいる状態でした。
なかには、双眼鏡や単眼鏡を持って丹念に鑑賞されている方もいます。

私も、横からや正面から、しみじみと展示をみてみました。
気づくと少しだけ離れた場所に、6人座れる背もたれのあるソファがあります。
虚空蔵菩薩像の正面になる左から3番目の位置に座って、遠目にしばらく眺めてみました。

まず思ったことは、「美術の素養がない私には《豚に真珠》で悲しいですー。わざわざこれを見に来たはずなのに…」ということでした。
国宝室でくつろぎながらも教養の蓄積のない自分を責めるという、憧れの美術品を見に来てのまさかの結果でした。

遠目に見て悲しみを感じながら、過去にどれだけ多くの人がこの絵の前に立った(もしくは座った)のだろうと思いました。
虚空蔵菩薩は、密教の代表的なご本尊だそうです。山岳で過酷な修行をされる僧の方もいらしたのでしょうか。

虚空蔵菩薩像は他にもいくつもあって、その中の一つが国宝になっているということかと思います。
「今私が見ている《この》虚空蔵菩薩像は、平安時代のいつ、誰により描かれて、どういう経緯を経てここにあるのであろうか。」
ぼんやりそんなことを考えながら検索をしていると、以下の記事を見つけました。
この美術品の流転はわからなくても、科学的に分析されるという方法で過去を知り、作品を理解することができることに驚きを感じました。

虚空蔵菩薩像・千手観音像(東京国立博物館)の共同研究調査 :: 東文研アーカイブデータベース

また、この絵の制作や背景についてトーハクのサイトに情報がありましたので、引用します。
現存の虚空蔵菩薩絵画のうち最も古く最も優れているとか。
そして諸説ありなんですねー。

東京国立博物館 – 展示 日本美術(本館) 国宝 虚空蔵菩薩像 作品リスト

虚空蔵菩薩は、主に密教系の経典に説かれている菩薩で、虚空のように広大無辺な福徳と智恵を具えた菩薩であるとされています。その姿は経典ごとに少しずつ異なり、いくつもの種類が説かれています。日本では奈良時代から信仰されており、平安時代初期には彫像の作例も多く見られます。そのような中、この画像は虚空蔵菩薩の絵画の現存作例のうち最も古く最も優れた作例として知られています。
当時の仏画では輝きの表現には主に金が用いられましたが、この作品では銀がふんだんに使われ表現上の重要な要素となっているのが大きな特徴です。また、金の截金(きりかね)文様では色味の微妙な変化をつけたり、光背を広大な空間を感じさせる透明感のある描写にするなど、非常に繊細な表現がこの画像の特色となっています。
かなり高位の宮廷貴族が制作に関わっていることが考えられていますが、信仰史上の具体的な背景については現在諸説があり特定されていません。

 

東京国立博物館 – コレクション 名品ギャラリー 館蔵品一覧 虚空蔵菩薩像(こくうぞうぼさつぞう)

もともとは顕教の菩薩だが,五仏宝冠をつけた本図は福徳を祈る密教の虚空蔵法(福徳法)の本尊として描かれたものと言われる。着衣,台座,岩山や海に用いられる渋い色調と月輪,光背,天蓋や岩座に多用される銀泥・銀截金のために,一種独特の幽玄な趣を示す。月輪下の岩座を除き,図像的には不空訳『大虚空蔵念誦法』に依拠する。

さて、話は「国宝室」に戻ります。
虚空蔵菩薩を写真を撮る人がいました。
「写真撮っちゃだめでしょう~ヽ(`Д´)ノプンプン」と驚いたのですが、それは私の間違いでした。
東京国立博物館では、「写真を撮ってはいけない」と記載がない限りは撮影可能なのです。
国宝室から出て、だいぶん後で特別展の会場でスタッフさんに伺って知りました。
特別展でも、禁止の記載がなければ写真が撮れるそうなのです。
本当に驚きました。

以下は、トーハクでもらってきた「案内と地図」の紙パンフレットの記載です。
ただし、撮影可能といっても、フラッシュを焚いたり三脚を使ってはいけません。

「このマークがある作品は、所蔵者の意向により撮影さすることはできません。」の記載に、違いはそこなんですねと納得しました。

私は、フラッシュをオフにしたはずなのにカメラの設定がすぐオートに戻ってしまって、焦りました。再度自分が使っているカメラの設定を確認せねばいけませんね。
お気をつけください。

平常展を見終えて、外に出ることなく屋内の通路を通って平成館へ行き、特別展を見終えたころには外は暗くなりました。
再度同じ道を戻る途中で、私は平常展の1Fのルートを間違えたために、多くの展示物を見ていなかったことに気づきました。
見落としたルートと、再度見たいと思った展示を急いで回りました。

国宝室にも再度戻りました。写真を撮らねばです。

こんな部屋でした。

若者が、ずっと国宝の前をうろうろしていました。
人がいなくなるのを待っていたのかもしれません。
本格的に写真を撮る方も複数人いらして、なかなか人は切れませんでした。
もしかすると、若者は虚空蔵菩薩さまを信仰している方なのかもしれないと、私は国宝の正面のソファにまた座って、ぼーっと考えていました。

ところで、私はトーハクでは、疲れます。
今回は、前回気づかなかった、お手軽な休憩所を見つけました。
本館の大きなメイン階段の裏に回ったところにある階段で地下へ移動して、左側のトイレ手前に、自動販売機とソファがあります。
2階の平常展の日本ギャラリーの展示を見終わったときなど、今後はきりのいいところで休憩をすることにします。
私は自販機専用品のビックルソーダを選びました。
まだ1階の平常展や特別展2つが待っています。先は長いのです~ここで復活しておかねばです。

本館1階地下の自動販売機です。手前の「顔写真入りPhoto」が何だったかよく見てくればよかったです~。

脇にテーブルが配置されているソファもあるので、お弁当を食べることもできます。

自動販売機は、特別展がある平成館の1Fラウンジや屋外にもあるようです。ちょっと休憩したいけどカフェに入るほどではないときに、便利です。

ところで、次にトーハクに来るときのために、美術鑑賞用の双眼鏡もしくは単眼鏡を用意しておこうかなあと思っています。
調べてみたら、参考になるページがありましたのでリンクさせていただきます。

美術館や博物館におすすめな双眼鏡と上手な選び方 | 双眼鏡・単眼鏡専門ページ | ピントル

読むと思いがけず奥が深かったので、驚いております。お手軽に求められるものを選ぼうと思っております。

トーハクの帰りには、本館1階のミュージアムショップで虚空蔵菩薩像のポストカードを2種類買って帰りました。

一枚は今回見た国宝で、もう一枚は鎌倉時代の虚空蔵菩薩像(重要文化財)でした。
重文は、もしかして駆け抜けて見落としたのかと調べてみましたが、公式サイトによると「展示予定は未定です」と書いてありました。ほっ…。

東京国立博物館 – コレクション 名品ギャラリー 館蔵品一覧 虚空蔵菩薩像(こくうぞうぼさつぞう)

 

さて、トーハク二回目の私の大きな感想は「ありがたさが麻痺してデフレ状態。」「生涯、豚に真珠。」というものでした。
駆け抜けるのが勿体ない美術品が多くあるのに、駆け抜けなければ回り切れないのです。
今後は3ヶ月おきで、トーハクに来たいと思いました(なぜ3ヶ月おきかは、また後日〜)。
また、虚空蔵菩薩像の国宝室で感じた「素養のない自分を思っての悲しみ」は変わらないながら、次に来るときには毎回、より多くの新しい感動を得たいと思いました。
来るたびに新しい発見をするためには、自分が変わっていく必要があると思います。
あきらめずにコツコツと精進したいものです。

本館の外へ出ると、もわっとした夏の夜の空気です。10月初旬なのに。

帰り際に、もう一度見たかった「東洋館」の展示を見に行きました。
行きに本館に入る前に寄り道した「東洋館」では、展示はほとんど見ることなく通路を通っただけでした。
しかしその際、気になる展示に出会えました。

「九曜像」
作者・出土・伝来:カンボジア、ネアック・タ・コン・スロック
時代・年代世紀:アンコール時代・11~12世紀

以下展示のプレートからの転記です。「向かって左から日輪、月輪、火星、水星、木星、金星、土星、羅睺{らご}星、計都{けいと}星の九曜{くよう}をあらわしたもの。インドでは星が人間の運命に関わっているとして、占星術が発達し、それが日本やカンボジアにも伝わりました。星によって馬、象、獅子、雲など乗り物が異なります。」

実はプレートの写真が撮れておらず、以下の記載を参考にいたしました。
文化庁でこんなサイトを作っているとは知りませんでした。
九曜像 文化遺産オンライン

トップページはこちらです。今後いろいろ参考にしたいと思います。
文化遺産オンライン

虚空蔵菩薩像を見に来て、偶然九曜の像の文化遺産に会えたのがうれしかったです。
全くわかっていないながら「星つながり」というだけでテンションが上がりました。

こういう偶然も、今後楽しみに、期待したいと思います。

今回虚空蔵菩薩像に導かれて心に起こった変化を大事にして、また上野に歴史と芸術に会いに来ることにいたします~(^▽^)/。