【府中で本を買う/「くらやみ祭ってナンだ?」】令和初・私のミニ旅行(その6)

こんにちわ!
もう先々月のこと、私は東京都の府中市に観光に行ってきました。
そのときに寝たり食べたりしたことを、少しずつブログでご紹介しているところです。
(前回のブログはこちらです ↓)

【府中で学ぶ】令和初・私のミニ旅行(その5)

さて、このプチ旅行でやると決めていたことの1つが
「本を買う」
ことでした。
「1000年以上つづく例大祭 くらやみ祭ってナンだ?
というイラストによる祭のガイドブックです。

この本は電子書籍になく、私の地元の本屋にもありません。
ネットで買うのは簡単ですが、それではつまらない。
府中に行ったときに買って自分へのお土産にしようと思っていました。

この本については、以前に私のブログの中でも少し書いたことがあります。

1か月以内に行きたい場所(2019年4月版)

これがまあ密度が濃い本で、現在もまだ読んでいるところです。
途中で恐縮ですが、先にご紹介をさせていただきます。

 

 

まず「くらやみ祭」は、東京都府中市の大國魂神社の例大祭の名前です。
毎年4月30日~5月6日の早朝に、1週間かけて行われます。
私は当初ネットで、
「この祭の一週間のうちのどこがクライマックスで、人出はどうなのか」
を調べようとしたのですが、検索が下手くそですぐに挫折して、投げ出したのでした。
そしてこのイラストガイドブックの存在を知り、期待でワクワクしていたのです。

著者のかぶらぎみなこさんは、府中生まれ、府中育ち、國學院大学文学部ご卒業の、イラストレーターさんです。
この本を上梓するに至ったきっかけは、本のあとがきからの引用でお伝えしたいと思います。

きっかけは好奇心でした。
(中略)
調べてみて気づいたのは、厳粛なご神事の美しさと、祭の歴史の深さ、そして活性化されて整っている地域の人々のコミュニティ力の高さでした。
そして次第にこうした祭の魅力や温かい交流を私個人の記録に留めず、何かの形で伝えたいと思い、執筆を試みました。

私がこの本をパラパラと見ていて初めに驚いたのが、おそらく取材期間はそんなに長くないと思われるのに密度が濃いことでした。

本の第5幕「体験ルポ」には、かぶらぎさんが「提灯調べ」や「大祭会議」、「会所開き」という事前準備イベントにお誘いいただいて参加されたという興味深い話が載っています。
なんとこのイベントの参加が、2018年2月、3月、5月と、この本が発行された2019年4月20日からたった一年前です。
勿論かぶらぎさんが以前から個人的にお調べになったり、実際の取材はもっと前からだったと思います。
それにしても、このルポの1年後には本が店に並んでいるというスピードに驚きました。

巻末の1ページに収まった参考文献は40タイトルにも渡ります。
この小さな文字の本をかぶらぎさんは何度開かれたことだろうとその根気がいる作業を想像して、私は大きな拍手をしたい気持ちでいっぱいです。

本の巻末にある、府中市郷土の森博物館 小野一之館長によるご推薦文の、
「持ち前の学習能力と取材に回るフットワーク…」
のご観察のとおり、僭越ながらかぶらぎさんのこのお仕事についてのご適性を感じました。
また、見開き2枚の目次を読んで、こうしてまとめるまでのご苦労を想像してしまいました。

本は、どこから見ても楽しく読めます。
特に感じたのは、かぶらぎさんの絵の「ほのぼの感」です。
「この感じ、どこかで???」
と何だったか思い出すと、私がかぶらぎさんの絵に重ねて見ていたのは「教科書の挿し絵」でした。
でもちょっとスキがあって、そこが親しみやすいのです。

また、ほとんどのページがイラストで紹介されているので、各町の半纏のデザインやシンボルカラーなどが美しく分かりやすく説明されています。

 

 

ここから脱線して、くらやみ祭りとは違う話が混じります(スミマセン)。
私はそれほど歴史のない土地に育ち、昔からの祭を見たこともほとんどありません。
数年前に熊本県の「八代妙見祭」を見たのが唯一の祭体験です。
そのとき、強く印象に残ったことがいくつかありました。

府中は昔から馬とは縁が深い土地で、当然馬の行事があります。
そして八代の妙見祭も馬が行列に参加し、河原を走ります。
私が見た年の妙見祭は、妙見祭を含む日本の33件の「山・鉾・屋台行事」がユネスコ世界無形文化財に登録される直前、1~2週間前でした。
私は祭には無関係な人間ながら、行列のお馬さんを見ては
「どうか無事に妙見祭が終わりますように」
と心から願っていました。
そして祭の半ばながら空港に向かう道すがら、妙見祭最後のイベント「砥崎河原の馬追い」が無事終わったことをスマホで確認して、安心して帰ったことを思い出します。

「くらやみ祭ってナンだ?」の本の体験ルポでは、太鼓長さんが祭に関する悪夢を見るというエピソードが和やかに語られていました。
なんの関係もない一くまモンファンの観光客である私でさえあんなに心配したのです。
実際にこの大きな祭「くらやみ祭」に携わる方々の見えない見せない気苦労は如何ばかりかと、感じたくだりでした。

また私が見た八代妙見祭で印象深かったのが、行列に参加する9基の「笠鉾」という祭礼用の大きな飾り物のうち「菊慈童」という笠鉾の展示の脇にあった看板の説明でした。

笠鉾「菊慈童」

菊慈童は中国の周の穆王が愛した童子の名です。
(中略)
またこの菊慈童は、他の笠鉾より由来が古く、たとえどんなに悪天候でも行列に参加しなければなりません。

宮之町笠鉾保存会

ぎゃっ( ゚Д゚)。
数年前、笠鉾の前に置かれた立札のこの文章を読んだときに、祭の厳しさ、祭を守る人たちの矜持を感じて背筋が伸びたものでした。

そんなことから、この「くらやみ祭ってナンだ?」の8基のお神輿の説明についても、生の祭を見たことがあるという自分の経験に引き寄せて読むことができて、よりリアルに感じることができました。

例えば、

大國魂神社の御神体を祀っている「御本社」御輿は、唯一の白木造りである、

とか、

「一之宮」の御輿は昔の御本社の御輿なので以前は一之宮の御輿を担ぎたがる方が多かった、

とかは特に興味深いエピソードでした。

「町ごとの人が誇りを持ち責任を背負って祭を遂行する」
ことが気になっている私には、ツボだったのだと思います。

 

ご紹介すればきりがないのでこのへんで切り上げますが、最後に忘れてはいけないのが本に挟んであったA4サイズの
「府中駅、大國魂神社 周辺MAP」
です。
目次にはありませんが、おそらく付録だと思います。

みっしり詰まった情報のため文字はとても小さいので、迷わず常時携帯している虫メガネを開きました。
自分が歩いた街を、泊まったホテルを、朝食をとったルパさんを、楽しく復習することができました。

これ、すごいですよー。
府中の方は、この本が一家に一冊あったらいいのに!。

 

 

やはり以前にブログに書いた「くらやみ祭の小川さん」の映画は、今秋いよいよ公開されます。

この「くらやみ祭ってナンだ?」の本も、映画と一緒に宣伝活動をしていくというお話が、かぶらぎさんのブログにありました。
映画を見る前に、このガイドブックで予習もしておくつもりです。

今年の秋から来年以降に向けて、府中ブームが来たらいいなあと思っています。
いや、府中がすごいって知らなすぎたのは私だけ?(←やっぱり無知)。

書けば書くほど、すごい本だとの思いが募る「くらやみ祭ってナンだ?」でした。

さて、あともうちょっと府中ミニ旅について書かせていただきます。

今回も、ここまでお読みいただいてありがとうございました~m(_ _)m。