あこがれの言問団子

1月のこと、言問団子をいただく機会がありました。
実は、子供の頃から、思いを馳せていたお品です。
本日は、言問団子のことをご紹介します。

 

 

言問団子は、「向島 言問団子」さんの有名なお団子です。

言問団子さんのホームページには、以下のご紹介がありました。

在原業平朝巨が東国を旅した時に読んだ和歌より言問団子と名付けたお団子で、あっさりとした甘味と串にささないというお団子の原点を守り創業以来の造りを続けてる。創業:江戸末期

以下が、由来の和歌です。

「名にしおはばいざ言問はん都鳥
わが思ふ人はありやなしやと」

隅田川にいた「都鳥」という名の鳥に、
「都の事を知っているなら、私が思う人は無事でいますか」
と問いかけた歌だそうです。

お店の器にも、都鳥と思われる絵が書かれていました。

黄色いお団子は、公式サイトによれば

白玉粉を餅状にしたものをクチナシよりとった色粉で青黄色にし、中にみそ餡を入れたもの

でした。これもまた美味しゅうございました!

言問団子さんへはこの前にも立ち寄ったことがあるのですが、残念ながら定休日でした。

今回のリベンジでは、目に美しく美味しいお団子と、テーブルひとつにも歴史を感じるお店の風情を堪能できました。

 

さて、老舗に来ることができた感動の他に、私には特別な懐かしさがあります。
子供の時に何度も読み返したお菓子の作りかたの本に、言問団子の写真が載っていました。

その写真のマットな質感の美しさ、簡潔さに、

「これは、お団子なのだろうか?」
「どんな味なのかしら」

と不思議に思っていました、

今回ついに、その「言問団子」にたどり着けたことに少し感動しました。
既に大人になっていますので、お店に来ることは実際には大変なことではありません。
嬉しかったのは、忘れていた懐かしい記憶の一つが、ご縁があり何十年ぶりに繋がったことでした。
その時間を、ありがたく過ごしました。

 

 

言問団子に憧れるきっかけになった本は、もう手元にありません。
引越前の片付けで出てこなかったので、おそらくどこかの早い段階で私が捨てたものと思います。
その頃にはよれよれになって、汚い本だったでしょう。
しかし今になれば、子供の頃にはじめて作ったクッキーのレシピや、言問団子の写真のように何度も見返した思い出の本です。
レシピがあれば、味も再現できます。
カバーの色と大きさや形以外書名も覚えていない本なので、入手は難しいでしょう、
少しの後悔と、今後の古書店での目的がある宝探しの楽しみを感じています。

 

 

言問団子さんは、TBSアナウンサー外山惠理さんのご実家ともうかがいました。
その外山さんの華やかなお写真を拝見する一方で、過去を思いました。
このお店の創業の時代は、電波に声が乗ることや、その技術を誰もが享受するようになることなど普通は考えもしなかったでしょう。
本物を提供する毎日を積み重ねた結果、老舗と呼ばれる今があるのですね。
姿勢を正して外に出て、また暖簾を振り返った、言問団子さんでのひとときの締めくくりでした。

美味しいお団子を、またいただきたいです。