谷ゆき子著 かなしいバレエマンガ「まりもの星」を読みました

こんにちは。
今日は、最近読んだマンガの話です。
数年前、いきった本屋さんをブラブラしていたら、平積みになっている分厚い本に出会いました。
それが、谷ゆき子先生のマンガでした。
「あらー、懐かしい!」
「よくぞ書籍化されました!」
と、レジに向かうかしばらく悩んで、そのときは本を戻しました。

そして先日
「あー、もうー!」
という気分になった夜、
「マンガを気まぐれ買いして切り替えだー」
と思い、「まりもの星」を思い出して購入しました。
ああまたいつもの刹那的な散財〜。
そうして、いよいよこの本を読むことになりました。
子供の頃、毎月楽しみにしていた記憶があります。

 

 

谷ゆき子先生は、「小学●年生」という雑誌で掲載された多数のバレエマンガ「星シリーズ」をお描きになりました。
購入した本の巻頭では、以下の全8作タイトルが紹介されていました。
「白鳥の星」
「バレエ星」
「さよなら星」
「かあさん星」
「まりもの星」
「バレリーナの星」
「ママの星」
「アマリリスの星」

私が読んでいた「まりもの星」は1971年4月に小学1年生になった人が読者です。これで年齢がバレます。
学年が上がってもマンガはそのまま継続されるシステムで、「まりもの星」の場合は「小学一年生」1月号から「小学四年生」8月号までの全32回で完結したようです。
これすごいことで、6学年全部で並行して連載していたってことですよね。
谷先生の丁寧な作画のこのマンガが量産されていたということに、いま初めて驚きました。

今回の復刻本は、第一弾「バレエ星」に続く第二弾で、既に原稿が残っていないため雑誌からのスキャンです。
そのため、
「小三11月号のお知らせ ふろくの「チャーミングノート」は、フクロウのかたちのすてきなノート。」
とか、
「☆なでしこちゃんを、大森バレエだんからおい出そうとする人、それはだれでしょうか…。」
などとページ脇のコメントもそのままで、懐かしく読むことができます。

さて、「まりもの星」のあらすじは、やはり本の中から引用させていただきます。

北海道のまりもが生息する湖の近くで、祖父母と妹のれんげちゃんと暮らすなでしこちゃん。行方不明だった元バレリーナのお母さんに再会しますが…。

そして読んでみてびっくり、
「こんな話だったっけ?」

よく見ると、
「超展開バレエマンガ」
とあります。

大学の先生だったお父さんは既に船の事故で亡くなり、それをきっかけに悲しみにくれたお母さんは湖でバレエを踊りまくり、トウシューズを残して行方不明になります。
記憶を亡くしていたお母さんがテレビに出ているのを近所の人が見つけ…

書いていてその展開にくらくらします。
まりもを見るたびになでしこちゃんの首のアサが消え、
「まりもにお礼を」と湖でモーターボートを出したら渦に巻き込まれ姉妹は祟りにあい、
テレビ局の人が北海道に連れてきたおかあさんは記憶はないながらスパルタで崖に石を数個積んだ上でなでしこちゃんにトウシューズで踊るよう命じます。

そしてマンガの中には、現在では許されない表現があります。
この時代にサブカルとしての評価があってこその、作品の復刻だったかもしれません。
CGを駆使して、ぜひ実写化をしていただきたいと思います。
主役はバレエシーンは吹き替えで、有名な方でお願いしたいものです。
テレ東さんで見たいなあ。

そういえば、この本を出している立東舎(リットーミュージック)さんは、あの「できるExcel」とかで有名なインプレスグループなんだそうです。
インプレスさん、お目が高い!

 

 

今回「まりもの星」を再読して、私が今知りたいのは、

・谷ゆき子先生が何を思って描いていたのか
・どのように描いていたのか(アシスタントさんは何人いたのか)
・なぜ描かなくなったのか

ということでした。

ご本人は1999年に他界されて、今からうかがうことはできません。

…もう一冊、読んじゃおうかなー。
「バレエ星」のダイジェストが入っているというファンブックが私を呼びます。

あ、私が持っている「まりもの星」にも、ファンの方や担当編集部員さんの手記が掲載されています。

新しい本を読む前に、もう一度新たな視点で「まりもの星」を読み直そうと思った本日でした。