【再読しました】ウオズミアミ著「ひさいめし~熊本より~」

こんにちわ。
昨夜私は、ふと寝る前にこのマンガ
ウオズミアミ著「ひさいめし~熊本より~」
を選んで久々に読み直しました。
今日はこの本をご紹介します。

 

 

2016年4月14日、16日。
熊本県、大分県はかつてない地震に見舞われました。
「ひさいめし」作者のウオズミアミさんは、熊本市中央区の自宅に自転車で帰る途中に橋の上で前震に遭いました。
熊本市中央区の前震は、震度5強。
着いた自宅ではワインやグラス、スパイスの瓶が床に落ちて割れており、同居の女性「でんちゃん」と猫の「ヤン」が尋常ではない面持ちで待っていました。
2人と一匹は公園へ避難します。
余震が続くなか、家に帰ることを決めてコンビニに寄りますが食品は売り切れて何もありません。
家にはガスも水道も来ていたので、2人はお湯を沸かしてカップ麺を食べます。
疲れていたアミさんですが、コンビニに何もなかったことを思い出し、2人で朝の4時まで豚汁の仕込みをしてから寝ます。
翌日必要な品物を買いに出た大型スーパーでは、地震があったことが嘘のように落ち着いていました。
その夜、2人は温かい豚汁やおむすびを食べてほっとします。
友人にも明日渡せるように、卵焼きや豚汁、おむすびを保存容器に詰めて紙袋に入れて寝ます。

たえず続く
余震の中
酔い止めを
飲みつつも

ここから
立て直して
いくんだろうと
ぼんやり
考えていた

そして就寝後、あの本震が熊本を襲うのです。
熊本市中央区は、震度6強でした。

マグニチュードは、前震が6.5、本震が7.3です。
その差は0.8。
しかし、マグニチュードが1違うとその地震のエネルギーは約30倍になると言われています。
深夜の本震がいかに恐かったのか。
ウオズミさんの画力によるページは、鬼気迫るものがありました。

鍋に残った豚汁はひっくり返り、片付けたくてもそれどころではなく2人と一匹は外へ避難します。
時間を経て家に戻ったときに、豚汁は臭くなっていました。

 

4月18日、2人は形が変わってしまった熊本城を見てぽつっと言います。

ここは
被災地
なんだね

これが、この本で私が一番印象深く忘れられないセリフでした。

 

さて、この本のタイトルが
「ひさいめし」
であるように、このマンガは食べ物の温かさに助けられることが中心に書かれています。
それは、その温かい食べ物を分けてくれる見知らぬ人や初めてあって合流した人や友人の優しさ、温かさでもあります。

また、料理が得意なウオズミさんのスキルや知恵がすごいのです。
でんちゃんや周りの友人たちは、ウオズミさんが限られた機材食材で工夫して作ってくれる温かい食べ物で癒され、涙ぐみます。
ウオズミさんの「ひさいめし」以前のコミックス「おいしいかおり」も、スパイスを中心にした食がテーマのひとつでした。
また、ウオズミさんのアウトドアコーナー担当の勤務歴も、今回大きく役立っています。
2人が出かける前に水にパスタを浸けていき、帰ってからアルミホイルを敷いたフライパンであたためて美味しく食べるシーンに驚きました。
知恵です!

極度の人見知りの「でんちゃん」と怖がりの「ヤン」を守るべくしっかりするウオズミさんは、本音では未曾有の災害に戸惑いつつも、頼もしいのです。

 

 

ところで、他にも私が有用な情報と感じたエピソードがありました。
日頃から集まって催し物をしている地域は、非常時にも統率がとれて強いことに気づくくだりです。

避難所でもみなさんによくしてもらったウオズミさんや友人たちは、
「私たちは恵まれている」
「大変な地域で大変な思いをしている方たちに申し訳ない」
と感じます。
そんな彼らを、優しいなあと私は思いました。

都会である市内でご近所付き合いなく暮らしているのであろう彼らは、元々はそれぞれの地域で、家庭で、優しいコミュニティの中で育ってきたのでしょう。
人見知り、とか、集団生活は苦手、無口、とか性格はそれぞれ違えど、地域コミュニティというある種の大きな愛の中で育まれてできた「人」は付け焼き刃。ではない優しさがあるように感じます。

 

 

「ひさいめし」は、たしか2017年に熊本の書店で買おうとしたら売り切れていた本です。
よく見るとその時点で電子書籍が存在しているので、私はその頃あえて現地で買おうとしていたのだなあと思い出しました。

せっかくウオズミさんがこうしてメッセージを発信してくださっているのに、私はマンガを読むばかりで備えていないのだなあとまた反省しています。

絶対に落ちる食器たち。
安易に棚の上に乗せている重いもの。

家に帰ったら、なんとかしよう。

(時間が経過して)

…私は家に帰ったけど、やはりだらだらしているのでした。

さきほど、4月に出たばかりのウオズミアミさんの新刊
「三日月とネコ」
を見つけてしまいました。
今日のブログを締める方法がわからず、苦し紛れにいま買って読んでみました。
やはり熊本が舞台で、きっとどこかで震災を経験してきた人たちが主人公です。

「ひさいめし」では等身がデフォルメされていたけれど、やはりウオズミさんはものすごく絵の上手い人です。
そして、自分の生活を意識して気持ちのいい環境を作ることができる理性的な人だと感じました。

そんなウオズミさんのメッセージを、もう一回読み直してみよう。
そう自分に誓って、今日のブログは終了です
m(_ _)m。

(オマケ)
…結局ウオズミさんの「おいしいかおり」を再読してしまった…。
美味しいカレーが、たべたーい!
南インドカレーが、たべたーい!
結局食べることに行き着いてしまいました (^_^ゞ、