吉田美紀子 著「40代女性マンガ家が訪問介護ヘルパーになったら」を読んでいます

こんにちわ!
今回は、マンガ家 吉田美紀子先生の
「40代女性マンガ家が訪問介護ヘルパーになったら」
をご紹介します。

この本は、おそらく4年ほど前に何かで見かけて
「あら、あの吉田美紀子さんが?」
と驚いて購入して読んだものです。
現在私は、向かい合わなければいけない「介護」の現実から逃避しています。
ある朝布団の中で、何気なく手持ちの電子書籍のタイトル一覧を見ているときに目に留まったので、こわごわ読み直してみました。

 

 

作者の吉田美紀子さんは、20代からマンガ家として主に4コマ雑誌でご活躍されています。
40代バツイチ、いい人に出会えて結婚秒読みだったのお別れすることになり傷心。
仕事に生きようと思ったものの、マンガの連載も打ち切られます。
郷里(多分山形)に戻って休養しようかと考えたところで、お父さまお母さまの手術の話を聞き、
「介護でもなんでもするから生きててくれぇ!!」
と「介護」をリアルに感じることになります。
ご両親はお兄さん夫妻がみてくれるから大丈夫とわかって、実家へ戻ることは諦めた吉田先生(泣)。
ここで頑張るしかないと就職してみるも6日目で心折れ(大泣)。
リハビリのために介護職員初任者研修に参加された吉田先生は、そのまま訪問介護の仕事に就くことになりました。

本では、訪問介護の利用者さんとのエピソードが主に4コマで語られます。
1ページに4コマ1本で構成されており、情報が詰まっているという印象の本ではありません。
利用者さんは吉田さんがつけたニックネームで描かれており、この本では
「リボンたん」
「姫ちゃん」
「教授さん」
「エロさん」
「おかみさん」
とのエピソードが語られています。

もともとほのぼのした吉田さんworldが好きだった私には、安心して読めるマンガです。
そして絵がかわいいのです。

訪問介護の仕事では、

セクハラ、
利用者の激昂、
命を預かる緊張感、
別れ…

など辛いことも多く、
「辞めよう」
と思うこともしばしばのようです。
しかし
以前会った介護福祉士さんの

訪問介護はねぇ
その家に行こうと思っても足が動かない
そうなっなら 替えてもらうといいわ

という言葉を思い出して、
辞めるのは先に伸ばします。

そうして利用者さんの家に向かう吉田さんの姿に
「なぜ続けられるんだろう」
と私は不思議になりました。

吉田さんの利用者さんへの暖かい視線から、きっと適性があるのだなあとも思います。

漫画家さんなので他の人よりも状況を客観視できているのではないかと私は想像しているので、それも続けられる理由の1つかと勝手に思いました。
それは自分がブログを書くようになって、感じるところなのです。
「ガーン、ショック。でもネタにするかもしれないから、まずメモ…(・・;φ 」
みたいな。

そしてその答えは、この本の後半にコマの中に綴られた文章にありました。

2年目になった今も仕事ができなくて泣いています

ありがとう
言葉や態度で伝わってくるその気持ちに支えられてる気がします

これから「介護施設の利用者の家族」になるであろう私としては、

利用者を特別な者として見るのではなく、こうして普通に接してくれる介護職の方もきっと少なくはないのだろうなあ

と、少し気持ちが楽になった本でした。

 

 

さて、話が戻ります。
吉田先生のマンガの連載が打ち切られたというエピソードが、私は気になりました。

ご本人の弁によるとその理由として

若い読者の
感性とのズレや
自分の引き出しの枯渇

という表現をされていました。

私はこのくだりを読んで、
「えー、私吉田美紀子さん好きだったのにー」
と思いました。
そして思い出したのが、この記事でした。
(有料記事なのでそのままでは途中までしか読めませんが、リンクを貼らせていただきます)

お店が無くなる理由|ワイングラスのむこう側|林伸次|cakes(ケイクス)

「老舗の○○がついに閉店」とかいう報道があると、必ずツイッターやフェイスブックで「え? すごく残念! あの名店がなくなるなんて!」なんて言う人が出てくるんですね。

そういう人たちを見ると、「それはあなたがそのお店に行かないからです」といつも伝えたくなります。本当にそのお店が魅力的なお店で、みんなが普通に利用していたら、そのお店は閉店するはずがないんです。

確かに、私は過去にも吉田さんのコミックスを買うまではしていないし、あんなに好きだった4コママンガ誌もいつしか買わなくなっていました。
私が変わったように、それらの4コママンガ雑誌の読者層も変わったのでしょう。

そして吉田さんが、介護をテーマにしたマンガを書く方向にシフトしたことは、正解だったのだと私は気づきました。
少なくとも昔コミックスまでは買わなかった私が、いま買っています。
作家さんは、読者とともに成長し、生きるのですね。

そういえば、子供の頃に読んで知っていたマンガ家さんがHなレディコミに流れたときにもびっくりしたものです。
思えばあれは、自然なことだったのだと思いました。
だってその頃私はそのレディコミ誌を買っていたのです。
そしていまは、介護なんだなあ。

 

 

結論です。
私はこの本、好きでした。

amazonのレビューを見ると、1ページに4コマ1本であることへの苦言が散見されました。
確かに、4コマのコミックスって、2本ずつぎっちり印刷されてるイメージです。
でも、今の私にはこれ、読みやすいです。
もし1ページに2本立てならと想像すると、ちょっとイヤ。

安くしたら?というご意見もごもっともなのですが、空白が多いデザインであると考えて、私はこれでいいかなと思います。
そういえば、
「空白が増えた方々とのコミュニケーション」
の話なんだなあと、気づいて頷いてしまいました。

そして、がんばらなくても、ほのぼのしながら、ナマな情報を疑似体験できるマンガなのです。
高くないー!。

数年ぶりにこの「40代女性マンガ家が訪問介護ヘルパーになったら」を読み直した明け方の布団の中で、実は2冊目も買って読んでしまいました。
いつの間にか出ていたのですねー。
次のブログで、その
「中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます」

をご紹介したいと思います。

吉田先生、好きですー(*≧∇≦)ノ。