ショコラボ ~夢みるチョコレート工房~

こんにちわ!
これは、JR上野駅エキナカのKINOKUNIYA(紀ノ国屋)さんで購入した「ショコラdeパンダ」の写真です。

今回は、このチョコレートを作っている横浜市都筑区茅ケ崎中央のチョコレート工房CHOCOLABO【ショコラボ】とオーナーの伊藤紀幸さんの書籍夢みるチョコレート工房をご紹介します。

 

 

私がこの工房のことを知ったのは、今年、2019年2月17日の朝5:55-5:57に流れていた「24時間テレビ チャリティーリポート File:1951」の映像でした。

浅い眠りから覚めたか覚めないかといった早朝、テレビの画面を何の気なしにぼーっと眺めていると、パンダのチョコレートを検品する映像が流れていました。
私は、そのあとのオーナーさんのコメントに釘付けになりました。

彼らはものすごい厳格に分けるので、まあある意味、経営者としてみれば立ちくらみがする時もあるんですけど(笑)

「ショコラボ」は、2012年にオープンした、日本初の福祉のチョコレート工房です。

半分寝ぼけていた私は、このコメントの驚くほどの優しさに目が覚めてしまい、まずは録画をしました。
(録りっぱなしレコーダーなので、一週間以内の地上波の番組なら録画が間に合うのです)

後に再生してみたら、このコメントには、続きがありました。
あらためて、以下に転載させていただきます。

彼らはものすごい厳格に分けるので、まあある意味、経営者としてみれば立ちくらみがする時もあるんですけど(笑)
それは彼らの厳格さというところに、ショコラボも6年たちましたけども、食品事故がおかげさまでないというのはですね、まあ、彼らのそういう日々の積み重ねなのかなあ、というふうに思っています。

この2分間の映像のなか、もう一ヶ所コメントがありました。

彼らの働く場所を広げることがショコラボのミッションてすので、チョコレートを中心にいろいろな形で彼らの可能性が広がればいいな、と。

見終わって、
「ショコラボとはなんなんだろう?」
「この代表の方は、どんな方なんだろう?」

と思いました。

私も、なんでも厳密に分けたい派です。
車が通らない道でも、信号が青になるのを待ちたい派でもあります。
しかし、そのこだわりは許されなかったり、理解されないことが多々あります。

経営者の方が立ちくらみをこらえて、こだわりを許してくれて、高品質のチョコレートを出荷する会社に興味を持ちました。
そして、その「ショコラボ」を経営されている伊藤紀幸さんについてネットで検索したり、著書の「夢みるチョコレート工房」を読んでみました。

 

伊藤紀幸さんは、大手信託銀行で働いていた元銀行マンです。
障がいを持っているご子息と過ごす時間を大切にしたいとアナリストの道を選び転職するため、12年お勤めになった銀行には深く感謝をして退職されました。

2001年4月、国立大付属で高校まで一貫教育の小学校に入ることができた息子さんの入学式に参列し、希望に満ちた日。
伊藤さんは、その卒業生さえも就職が厳しいという実態を先生から知らされて、大きな衝撃を受けます。
高校卒業後に就職できる生徒さんは少なく、福祉事務所に入っても月給は3000円くらい。
その一ヶ月分の給料の額は、ご自分の夜間勤務の割り増し残業代の1時間分程度なのです。

それならと、ご子息のために財産を残そうと一層仕事を頑張られる伊藤さんでしたが、通勤途中に読んでいた日経のヤマト運輸小倉昌男元会長の「私の履歴書」を目にしたことから大きく視点が変わります。
「より多くの障がい者の役に立ちたい」
と、障がい者の方を雇用できる会社を創って、雇用の場と工賃アップを実現することが人生の目的になったのです。

そして入学式の日から約11年半が経ち、2012年11月1日にチョコレート工房「ショコラボ」はオープンしました。

現在、工房以外にも常設販売場所があり、ショコラボのチョコレートをお求めいただくことができます。
見ると横浜近辺のお店が主ですが、もちろんネット販売もあります。

私は写真の「ショコラdeパンダ」を、場所柄ピッタリなJR上野駅エキナカecuteの「紀ノ国屋」さんで購入することができました。
可愛くて、美味しいチョコレートです。

そういえばこれ、上野のお土産にぴったりです。
1パックにパンダちゃん5個が入っていて、税込583円でした。
緑のクッションは、笹のイメージだそうです。

大事な家族やお友だちに
「上野動物園でシャンシャン見てきたー!」
とちょっと渡したいときに、いい感じです。
可愛いビジュアル、紀ノ国屋さんに選ばれる品質、テレビでも何度も紹介されるようなストーリーがあるという付加価値が、良いです!。

 

有名雑誌が選ぶ
「ホワイトデーのお返しにお薦めのお取り寄せギフト」
で第2位になったという記事もどこかで読みました。
「事業が順調に存続されているようでよかったですね」
と、私はいつの間にか応援目線、ファン目線になっています。

「ショコラボ」オープンに至る道のりは省略しました。
ぜひ本やネットの記事でお読みいただければと思います。

 

ところで、伊藤さんの「夢みるチョコレート工房」を読んで、
「無駄がなく密度が濃い本」
だと私はまず思いました。
本という、限られた文字数で完結する閉じた媒体に、伊藤さんのその時点の思いをパッキングされたもの、という印象を受けます。
それでいて読みやすく、家庭のこと、独立の経緯、ショコラボで楽しく働く方々のこと、経営のことがバランスよく書いてあり、次へ次へとページが進みました。
ご子息の誕生、苦悩、前向きに乗り越えた中でのご心情。
淡々と理性的に記載されるその文章の後ろには、膨大な時間と出来事があったのでしょう。

そして、この本には、私が気になっているキーワードをあちこちに見ることができました。
先にご紹介したヤマト運輸小倉元会長に影響をお受けになり、開業を考えたことの記述には、

「たった一度の人生、自分のできる範囲で、より多くの障がい者の役に立ちたい、と大乗仏教の考え方で生きろと私の背中を押す何かを感じた。」

との文章がありました。
ちょうど、トーハクで東寺の世界に浸ってきて密教の小乗仏教と大乗仏教の違いが気になっている私には、この文章は光って見えました。

他にも、マズローの欲求段階説、チームビルド、コーチング、(繰り返し出てくる)クレド、サステナブル成長、三方よし、治具を使った改善…などなど、以前から
「それなに?」
と気になっている言葉やエピソードが興味深いのです。

特に、工房で繰り返されるミスに対処をしたくだりでは、カナダの心理学者エリック・バーンの有名な言葉である
「他人と過去は変えられない、変えられるのは自分と未来」
が引用されます。
私もこの言葉は知っていたものの、「他責」からコントローラブルな「自責」に自分を変化させることで自分も楽になるというという考え方には、目から鱗でした。
何回も繰り返されるミスに、
「私の話を真剣に聞いているのだろうか?」
と心の中で相手を責めるのではなく
「この言い方で伝わらないなら別の手立てを考えよう」
と考え方を変えることで、自分がコントロール可能な領域となり、他人を責めないから人間関係もギスギスしない、ということです。

私は、自分でコントロール出来ないことに注力して疲弊する悪い癖があります。
最近は、自分がコントロールできないことは切り捨てればいいのだと思っていましたが、本当にコントロールできないことなのかを切り分けて、物事に建設的に、前向きに向かい合う必要があると、ここを読んで思いました。

以上は、本の中で私が気になった部分の一例です。
この本は、ショコラボストーリーを知ることができる本であると共に、人それぞれ得るものがあるビジネス書でもあると思います。
多くの人に向けられた渾身の一冊と私は感じましたが、お読みになった方はどうだったでしょうか。

 

 

さて、ご紹介はこれで終わりなのですが、一番大事なことに触れることができませんでした。
本当は、働くことの幸せについての観点から、ショコラボを紹介したかったのです。
それは今の私の大きなテーマでもあります。
しかしまだ混乱していて、 自分の中で整理ができていません。

(仕事においてのみ)滅私タイプの私の場合は、
「ありがとうと言われたい、ありがとうと言われる仕事ができることは幸せ。
でもそれを追求することが正しいのか。
人の役に立とうとする気持ちが強すぎないか」

という迷いがあります。
そういうなかで、ショコラボやこの本に出会いました。

はたらくことにおいて本当の幸せとは何か。

今は先送りにしているそのテーマは、近々「今の」自分の考えとしてまとめてみたいと思います。

そして、前書きにあった一文で
「また、本書を通じて、企業経営者の方や社会人の方々にとって、障がい者と働くことの意味や共存共栄・共生について考え直す契機になれば望外の喜びである。」
とあります。

このブログを書き始めたときは、
「私には商品を買うことくらいしかできないよね」
と思っていました。
しかし、障がい者の方と一緒に働くことについて考えることはできるのだと気づきました。

先に書いた2分間の番組の中の、ショコラボメンバーの女性が商品を作り上げたときの嬉しく誇らしい顔が忘れられません。

いろいろ先送りにしながらも、頭の中でひっかかりを残しておきたいと思います。

本日は、「ショコラボ」と書籍「夢みるチョコレート工房 ー 働く喜びをつくるということ」のご紹介でした。
お近くの本屋さんで無い場合は、Amazonなど本のネット通販でも購入ができます~(о^∇^о)。